集団討論対策

 2次試験・3次試験の段階では個別や集団での面接とは別に、集団討論試験が行われることがあります。人数や討論時間は自治体によってまちまちです。そのときどきの社会的・時事的問題から、「行政(公務員)のあり方」に関わるものまで、テーマも多岐に渡っています。
 討論への臨み方をめぐっては、すでにさまざまな資料が存在しますが、ここではとくに留意しておきたい点だけをあげておきたいと思います。

★他人の意見を傾聴する姿勢を示す
 あたりまえのことですが、周囲の空気を読まず、自分のいいたいことだけを延々話し続けるのはまさしく致命的。そうではなく、受け取った話題を自分のところでつないで確実に他に渡す、というイメージで討論に臨むべきです。具体的には「さきほど*さんがおっしゃっていたように」…のように他者が発言した内容と関連させる、発言の末尾に「みなさんはいかがお考えです?」の一言をさりげなくつける、そんな話し方を!

★議論全体の展開を意識した発言をする
 個々の発言内容にさほどこだわる必要はありません。とにかく、議論そのものをスムーズに進めるのに貢献するように心がけてください。具体的には、
・討論冒頭で決める「タイムテーブル」(時間の配分)や、全員が守るべき発言上のルールについて、明快な合意を得るよう努める。
・「タイムテーブル」(時間配分)に注意を払っておき、討論が停滞したら次のステージに誘導する。
・議論がまとまらなくなったら論点を絞りこんでわかりやすく整理する。
 ……といったような発言行動ですね。

※司会役のポジションを取るべきか否か?
 一般には「積極的に司会役を務めるほうが有利」と考えられているようですが、必ずしもそうだとも言い切れません。「仕切り」が拙劣だとかえって裏目に出てしまいます。
 大切なのは、どのような立場であっても、議論がスムーズに展開するような発言行動をし続けることです。司会を務める気でいても、成り行き上、他人に先手を取られてしまうことだってあるでしょう。そういうときには、表むき司会役を立てつつ、「補佐役」「参謀」のような顔をして議論の展開を主導すればよいわけです。司会役に挑みかかり、引きずりおろそうとするかのような態度は悪印象を与えますので、厳に慎んでください。